甲陽学院中学校

合格-2016年度

努力は実る

僕の将来の夢は、物理学者になることです。

理科で勉強した分野の中で、物理分野は勉強すればするほど、おもしろくなりました。それは、たぶん、得意な算数を使いこなせるからなのかもしれません。物と物がぶつかる運動の分野は特に興味があり、おもしろく感じました。これから先、どんどん勉強して、物理学の世界をきわめたいと思っています。

僕が成基学園に入塾したのは、五年生の夏でした。それまでは通信教材で勉強していましたが、うまくいかず、当時六年生だった友だちが通っていたこともあり、成基学園に入塾しました。

〈夏期講習会〉に参加したとき、それまで塾に通っていなかったので、大丈夫かなという不安がありました。しかし、入塾してみると、家で勉強していたことが、ところどころに出てきて、塾でもがんばってできるかもしれないと思いました。

なかでも理科は、あまり自分で勉強していなかったので、わからないことがたくさんあり、他のみんなに追いつけないかもしれないと不安でした。けれども、先生がおもしろい授業をしてくださったので、課題をこなしていくことが、おもしろくなっていきました。

そして、六年生をむかえました。「いよいよ受験生だ」という気持ちでいっぱいでした。そのころの第一志望校は、自由な校風で学力が高い人が集まるので、大阪教育大学附属池田中学校でした。

六年生で受けた〈合格達成セミナー〉では、勉強することの目的や意味を学びました。実は、それまでは、一緒に塾に通っている友だちとがんばっていければ、それでいいと思っていました。授業でやった問題を見直したり、覚えたりしたことをどんどん増やしていけばいいと考えて、何のために勉強しているのか、勉強してどうするのか、ということはほとんど考えていませんでした。けれども、 〈合格達成セミナー〉で、目的をもって勉強することの大切さを教わりました。まだ、このとき自分の将来の目標は、はっきりしていませんでしたが、勉強しながら目標をはっきりさせていこうと考えるようになりました。

夏のあいだは講習会や、〈夏期学習合宿〉も受けて、たくさん勉強しました。しかし、最初に考えていた大教大附池田中を第一志望校にするか、甲陽学院中学校や六甲中学校などの私立進学校を第一志望校にするかで迷っていたこともあり、気が抜けていました。

けれども、入試が近づいて、「そろそろがんばらないといけない」と思い、秋から少しずつ調子を取り戻して、がんばることができました。しかし、受験校をしぼりこめないまま、冬が近づいてきました。目標がしっかりと定まっていないことに、あせりもありましたが、テストの成績が上がってきたこともあり、チャレンジしたいと思って、甲陽学院中を第一志望校にすることにしました。

冬休みから一月にかけて、甲陽学院中に向けて演習をしましたが、なかなか良い点数が取れませんでした。そうしたなかで臨んだ最初の入試は、試験中の手ごたえもあまりなく、なんとなく試験が終わってしまったようで、気づけば発表の日でした。不合格の連絡をもらったときは、なんとなく受かるかもという、いいかげんな気持ちがふきとびました。正直、落ち込みました。

予想していなかったわけではありませんでしたが、実際の結果を受け取るのは初めてで、ショックでした。その後の数日は、勉強していても、集中していなかったと思います。けれども、塾の先生方に結果をどう受け止めて、次にどう向かっていけばよいかを教えてもらって、統一日に向けて気持ちを切り替えることができました。

甲陽学院中の入試直前まで過去問の演習と添削を繰り返して、ようやく良い点が取れるようになりました。入試当日は集中していたので、すぐに入試が終わったような気がしました。

そして、あっという間に合格発表の日を迎えました。あれだけ努力したから大丈夫だという気持ちと、優秀な人たちが受けているからやっぱり難しいだろう、という気持ちの両方がありました。合格という結果をもらって初めて、やっぱりがんばってきてよかった、うれしい、という気持ちがどんどんわいてきました。本当に合格したのかな、という気持ちも少し出てくるくらいでした。でも、とにかくうれしい、それだけでした。

合格できたのは、一緒に勉強してきた友だちがいたこと、先生たちがわかるまで質問に答えてくださったこと、遅くまで勉強できるように母が迎えに来てくれたこと、僕のまわりのたくさんの人々のおかげだと思います。今まで本当にありがとうございました。これからも物理学者になるために、努力し続けます。