洛南高等学校附属中学校 | 一念天に通ず【中学受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

洛南高等学校附属中学校
合格-2014年度

F・Tさん

一念天に通ず

ぼくの将来の夢は、たくさんの苦しんでいる人を救う、信頼される医者になることです。これまでにも、いろいろとあこがれた仕事がありました。でも、すぐにあきらめてしまう自分がいて、気が付けば何の夢も ない、なりたい自分もない日々が続きました。

しかし、家族や祖父母が病気になったとき、いつも、「ぼくにできることはないか。早く楽にしてあげたい。助けてあげたい。」と思う自分がいました。それに、自分自身が病気になったとき、お医者さんに、「もう大丈夫だよ。」と言われて治療してもらうと、心も体も少し楽になり、助けられたと感じたことが何度もありました。それから、「医者になりたい」という思いが日に日に強くなっていきました。そのとき、ぼくの心の中に明確な目標ができました。「京都大学に入り、医者になる」というものです。そのために、洛南高等学校附属中学校に入りたいと強く思うようになりました。

そしてぼくは、五年生の十一月に成基学園に入塾しました。夢を叶えるため、洛南高附中に入学するためには、今までの学校の勉強だけではなく、もっともっと難しいことを学ばなければならないと思ったからです。でも、周りのみんなより、かなり遅れてのスタートだったので、倍以上の努力をしなければならないと痛感しました。だからぼくは、何事にも一生懸命取り組みました。学校の勉強もおろそかにすることなく、百パーセント全力を尽くしました。知識を増やすために本もたくさん読みました。そして何よりも力を入れたのが、塾での勉強でした。ぼくは、ライバルに負けたくないという思いよりも、「自分自身に負けたくない」という思いの方が強く、自分に分からない問題があるというだけで嫌でした。だから毎日、分からないところをそのままにするのではなく、完全に理解するまで調べたり、考えたりしました。

六月になって〈日曜進学教室〉が始まりました。〈ウルトラコース〉になったとたん、〈エントランスコース〉や〈ベーシックコース〉とは比べものにならないほど難しい問題の連続で、苦戦することがとても多くなりました。突然、算数や理科ができなくなり、偏差値も順位も下がってしまいました。そのスランプから、なかなか抜け出せないときが続きました。でもぼくは、『受験ってなんだろう』に書いてあった「スランプは努力賞」という言葉を思い出し、落ち込んだりあきらめたりせず、そのテストのやり直しを徹底的にやりました。また、時間をムダなく有効に使うために、一週間単位で、今まで以上に細かな計画を立て、それを実行できるように努力しました。

その努力を続けていると、十二月には、大阪桐蔭中学校のプレテストでA判定を取ることができました。苦手だった国語の記述もだんだんできるようになり、偏差値も順位も徐々に上がっていきました。少しずつだけど、志望校に近づいてきたと感じるようになりました。しかし、ぼくの第一志望の洛南高附中には、まだまだ手が届かない状態でした。だから、〈正月特訓〉や〈直前特訓〉は必死で取り組みました。無我夢中でした。でも入試までの日々は、あせらずゆったりとした気持ちで、今までの総復習をしました。

一月八日に前受験として、函館ラ・サール中学校を受験しました。思っていたほど緊張せず、落ち着いてテストを受けることができました。結果は、合格。「自分もできるんだ。」という自信が少しつきました。そしていよいよ一月十八日から怒とうの入試が始まりました。ぼくの本命、洛南高附中の入試は一月二十日でした。運命の日。意外と緊張もしませんでした。なぜなら、前日に大阪桐蔭中の英数選抜コースに合格していたからです。それに前日の夜、思いがけない人から電話がありました。ぼくの担任のT先生からでした。いろんな話を聞きました。その後、なんだか気分が楽になり、落ち着くことができました。テストも、悔いの残らないように精一杯、今の自分にできることをやりました。でも、合格しているという自信は全くありませんでした。

合格発表の日。少し緊張していました。でも、「二四〇」というぼくの受験番号を見つけても意外と冷静でいられました。「これで受験が終わったんだ」という気持ちの方が強かったのです。隣では、叫びながら喜び泣いている母がいました。ぼくは母に感謝しています。いつもどんなときでも、遅くまで一緒に勉強に付き合ってくれたからです。ありがとう。最後に、ぼくは成基学園に入って本当によかったと思っています。先生方に学習面でも精神面でも助けていただきました。本当にありがとうございました。そしてこれから、「一念天に通ず」という言葉を胸に、一生懸命がんばろうと思います。

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