立命館宇治中学校
合格-2016年度

笑っていれば未来は広がる

ぼくの将来の夢は、映画に関わる仕事に就くことです。なぜなら映画を見ると、勇気や希望をもらえるからです。ぼくもいつか、悲しんでいる人を笑顔にするような作品を作りたいと考えるようになりました。

夢に近づくために、小学校では放送委員会に入り、映画を見に行くことを励みに、受験勉強に精を出してきました。

ぼくが成基学園に入塾したのは、三年生の三月です。それまで、放課後は毎日遊んでいたので不安もありました。でも、塾の図書室には、ぼくの好きな伝記や歴史の本が何冊もあり、何より授業が盛り上がって楽しかったので、すぐになじむことができました。

塾のペースに慣れてきた四年生の夏に、初めて立命館宇治中学校のオープンキャンパスに行きました。そして、すぐに、「この学校に絶対に通いたい！」と思いました。先輩方が、とてもいきいきとされていたからです。

ぼくの成績には波がありました。しかし、受験はまだ先だからと、深く考えていませんでした。ただ、自分のために最低限の宿題は必ずやると決めていました。

ところが五年生になって、テニスを始めたり、学校行事が増えたりして、時間が足りないことが増えてきました。そこで、毎日やるべき課題を書き出して、できたものから赤線で消していくようにしました。全部できなくても落ち込まず、六割できればよしとして、次の日以降で調整しました。

実は、五年生の冬に一度、急に塾も学校も行きたくない、勉強も楽しくないということがありました。その壁をこえることができたのは、組が違っても教室にはたくさんの友だちがいて、みんなが好きなことを我慢しながら志望校合格に向けて努力している、と改めて気付いたからです。

壁をこえたぼくは、二月の〈小五総まとめテスト〉で好成績をとることができました。「二年間努力してきて、力はついている。絶対に合格するはずだから、最後までがんばろう」と思いました。

六年生になると、授業では立命館宇治中の傾向を教えていただいたり、ショートテストの字が汚ければＴ先生に、「君の字を志望校の採点者が見たら、どう感じるか。」と、注意されたりしました。どんどん受験を近い将来として意識するようになりました。

自分では、一生懸命勉強しているつもりでも、〈日曜進学教室（日進）〉の合格判定は最高から最低まであり、安定しませんでした。そこで、先生のアドバイス通り、間違えノートを作りました。苦手な理社の暗記分野では、いただいたプリントや暗記カードに何度も目を通しました。

こうして受験生としての自覚を持って、〈夏期学習合宿（合宿）〉に参加することができました。違う教室の友だちと勉強する〈合宿〉は、良い意味での緊張があって、あっという間でした。朝から晩まで、今までしたことがないほどの量の問題を解いたことは、大きな自信になりました。

夏の勉強が功を奏して、九月第六回の〈日進〉では偏差値がかなり上がりました。

六年生の夏までに、いろいろな中学校の見学に行きました。しかし、やはり立命館宇治中に通う自分しかイメージできませんでした。この学校で、勉強はもちろん、たくさんの経験を積むことが夢につながると考えたからです。そこで、九月以降の成績で自己推薦入試に挑戦しようと決意しました。先生方がご指導くださり、無事合格することができました。

これから受験するあなたには、「点数や偏差値が下がっても、前向きに考えて、絶対にあきらめないでください」と伝えたいです。

受験勉強は、マラソンコースをハードル走しているようです。ハードルをこえても、またハードルがあります。跳べるときもあれば、つまずくときもあります。だけど、しんどくてもあきらめず、少しずつでも前へ進めば、必ずゴールに近づきます。そして、どんなときも喜びを見つけて笑ってください。笑っていれば未来は広がると思います。

これから、ぼくはいろいろなハードルにぶつかると思います。そんなときは、この三年間を思い出して力にし、夢を現実にしていきます。

最後になりましたが、調子の良いときも悪いときもご指導くださった先生方、競い合ってきた友だち、厳しく明るく、ぼくを支えてくれた家族に言います。「本当にありがとうございました。」