合格進学校 滋賀県立膳所高等学校

わたしの志は、

英語を通して平和な世界を築き上げることです。

ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの戦闘、私たちは毎日のように悲しいニュースを目にしています。同じ人間どうしが互いに憎しみ、傷つけあう。「こんなこと、本当にやめてほしい」そう強く思い、この志を抱きました。私は英語が得意なので、今後も得意をのばして世界で通用する英語力を身につけたいです。そして、国と国との間の壁を取り除き、世界平和の実現に貢献できる人になりたいと考えています。

受験を楽しむ

「受験を楽しむ」。なんてのんきなのだと思われた方もいると思います。もちろん、私自身も受験までの時間が常に楽しかったわけでありません。しかし今、私の受験を振り返り、簡潔に感想を述べるとするなら、「楽しかった」という言葉が一番似合うのではないかと思っています。

私が成基学園に入塾したのは、中学2年生の3月でした。それまでは塾に通わず、定期テストの勉強も全て我流でした。このとき、私が大切にしていたことがあります。それは「習ったところは習ったときに固める」ことです。私は、毎回の定期テストの範囲を完璧に理解するよう自分に課してきました。また、そのために長い勉強時間を確保していました。1、2年生のときから、習った範囲は完璧にしておいたこと、勉強する時間をたっぷり作ったこと。この2つが、3年生になった自分を大きく助けることになりました。

時は過ぎて3年生になり、部活を引退し、夏期講習が始まりました。しかし私は、自分が受験生だという自覚があまりありませんでした。また、それまで定期テストや模試で目立って悪い点数を取ったこともなかったので、自分は大丈夫だとあぐらをかいていた部分もあったのでしょう。勉強にはあまり身が入らなかったのです。夏期講習は予習を中心に進められますが、予習すらせずに授業を受けることもありました。一方で、そのころからだんだんと夜まで自習室に残る仲間の姿を目にするようになり、焦りや劣等感を覚えることもありました。それでも私はそんな気持ちにふたをして、自分に甘え続けてきました。

そんな中で、日曜進学教室(日進)が始まりました。日進は、入試の練習になるのはもちろん、5教科のテストで自分はどんな点数の取り方をするのか、自分はどのあたりに位置しているのかといったことを知ることもできます。また、入試当日に日進の会場にいた人たちを見かけると、少しの安心にもつながります。そんな日進の初回が終わり、順位表を見たとき、私ははっとしました。私より上にも他の人がいたのです。抜かされてもおかしくないような位置に友人たちがいたのです。私はようやく、これではいけないと危機感を抱きました。こうして火がついた私は、それから苦手だった数学の克服に本気で取り組むようになりました。日進の問題を3回、4回と解き直し、さらに普段の模試やショートテストの解き直しも必ず行うようにしました。そうして、月曜日から土曜日までのほとんどの時間を数学のために費やしました。しかし、やはり結果はすぐに出るものではありません。日進の点数は上がったり下がったりを繰り返しました。特に悪い点数を取ったときは、それだけ多くの時間をかけただけあって、かなり落ち込みました。どうせ私にはセンスがないからと、投げやりな気持ちにもなりました。そんな頃、英語科のN先生がよくこんな言葉をおっしゃっていました。「深刻になることは必ずしも、真実に近づくことではない。」これは作家の村上春樹さんの言葉ですが、私はこの言葉を聞いて、凝り固まっていた考え方を少し変えてみることにしました。「足りないのは、センスではなく努力と知識」と考えるようにしたのです。そして、英語の単語や文法を覚えるように、数学の問題の解き方も1つずつ地道に身につけていくようにしました。そうすることで、どっか気持ちがふっと軽くなりました。それまでは自分のできない問題に出会っては落ち込んでいたのに対して、自分のできる問題を見つけては自信につなげられるようになりました。それからは、解ける問題の幅が広がっていくのを実感するたびに、まるで冒険型のゲームを進めていくような、ワクワクを感じました。身につけた武器で、目の前の問題という敵に立ち向かう。まさに受験勉強が私の楽しみと化したのです。

そうして迎えた入試当日。私は緊張すら楽しむようにしました。体操やシンクロの選手になったつもりで、しなやかに解答用紙を埋めていきました。そして、結果は見事合格。ゲームのラスボスを撃破した瞬間でした。

誰にでも、入試までに与えられた時間は平等です。勉強するもしないも、楽しむも楽しまないも、それぞれの自由。それなら、楽しんで勉強するのが1番だと思うのです。それは考え方ひとつで可能です。ただ深刻になればいいものでもありません。これから受験を控えたみなさんには、充実した受験までの時間を、ぜひ自ら作り出してほしいと思います。

最後に、いつでも私を応援し、良いときは一緒に喜び、そうでないときもそばにいてくれた家族や先生方には、心から感謝しています。また、何気ない会話も、受験前の不安な思いも共有しあった教室の仲間たちにも、何度となく助けられました。その支えがあってこそ掴みとれた合格です。本当にありがとうございました。