
わたしの志は、
自分の作った移動しやすい鉄道のダイヤで乗客を笑顔にさせることです。
ぼくは小さいころから鉄道が好きです。休みの日に電車を使って出かけようとルートを考えている時に、乗りかえしやすい便利なダイヤがつくられていることに気がついたことが、この志を立てた動機です。
ダイヤを作る仕事に就くためには運転士や駅員などの仕事を経験しなければいけませんが、同志社中学校でたくさん勉強をして、いつか人を笑顔にさせるダイヤを作りたいです。
努力すれば力になる
僕が成基学園に入ったのは小学4年生の時でした。その前の年に姉が中学受験コースで見事第一志望校に合格し、「すごいな。」と思ったからです。僕は3年生の時に参加したオープンキャンパスで同志社中学校を見て「鉄道部がある」ことに興味を持ち同志社中を第一志望校にしました。なので4年生の時は二教科しか受講しませんでした。そして僕の心の中には「こんなの簡単」という思いがありました。すると、初めて受けたオープンテストで70点位とれると思っていましたが40点位でした。家族や担任のN先生と話しをして僕は次のオープンテストがんばるぞ。」という思いでスーパーノートの問題を別の紙にやるなどをしてテストに臨むと、点数が60点位に上がり、クラスで2位になれました。
僕の勉強に対する意識が変わったのは5年生の春期講習会後です。5年生で理科や社会を始めたばかりの僕は、特に理科が苦手でした。春期講習会のテキストをもらい予習をしようとしても、何も知らなかった僕は、理科の勉強を後回しにして他の教科ばかり勉強しました。すると理科では、のちの日曜進学教室(日進)や模試でとったことのないような点数をたたき出してしまいました。この時から僕は「しっかり理科に向き合わなきゃ。」と思って、理科の授業に積極的に参加したり、休けい時間にスーパーノートを見てその日のショートテストのはんいの問題を友達と出し合ったりするようにしました。その結果、6月のオープンテストの結果が返って来た際にN先生からは「7日のオープンテストの結果がよかったら夏期講習会から2組に来れるよ。」と言われました。この時僕はとび上がりたいぐらいうれしい思いでした。この場面でしっかり勉強すればよかったのですが、「このままいけるだろ。」と調子に乗った僕はあまり勉強しませんでした。その結果、7月のオープンテスト後にN先生に「やっぱり夏期講習会のテストの結果で考える。」と言われ、僕はとても悔しい思いをしました。そこで、母と話をして、夏休みまでに習った理科のショートテストを夏休み中にすべてやり直すことにしました。それは前回の自分の点数を上回ったらスタンプを押すことができ、たまったスタンプの数に合わせて夏休みのおわりにでかける場所を決められる、というものでした。僕は毎日自習室に通い必死に取り組みました。そのおかげで夏期講習会テストの理科の点数が上がり、僕は9月から2組に行くことが決まりました。この時僕は、「努力すれば力になる」ということを感じました。理科では6年生になってもたびたび苦手単元にぶつかりましたが、この時のことを思い出し、苦手こくふくノートを作るなど工夫をすることで乗りこえました。
しかし僕にはもう1つの壁が立ちはだかります。それは5年生から始まった社会です。地理は電車好きということもあり得意でしたが11月末から始まった歴史は苦手でした。苦手をなくす方法を探すうちに5年生が終わりました。
6年生の開講式の際に社会のМ先生から年号暗記カードが渡されました。このカードをどうすればうまく使えるか考えていたときに母から「年号暗記対決」をしようと言われました。母と僕で毎週範囲を決めて暗記をして姉に問題を作って出してもらい、間違えた数が多かった方が10円をビンに入れるというものです。最初は母に完敗して悔しい思いをしましたが、必死に覚えていくうちに引き分けや勝てる回数が増え、社会が「足を引っ張る教科」から「成績を良くする教科」になりました。このおかげで日進で全国11位をとることができて、とてもうれしかったです。
6年生の12月からは、授業のない日は毎日自習室に行って勉強をする生活を始めました。正直辛かったけれど、そんな時電車好きの僕は、1本だけ電車を見たら自習室に行くと決めて実行しました。すると自習室で集中して勉強をできるようになりました。おかげで同志社中学校や東山中学校の過去問の点数も上がりました。
僕は入試当日緊張はしていませんでした。今となっては不思議ですが、きっと2つの理由があると思います。1つ目は前日にN先生やK先生、そして塾の友達と話して心がホッとしたからだと思います。2つ目は過去問を解ききり、「もうできることはやりきった。」と前日に感じたからだと思います。
これから中学受験をする人におすすめしたいのは、僕のように「ルールを決めて勉強する」ということです。僕も中学校に入ってからも「ルールを決めて」勉強をしていきたいです。
保護者からのコメント
Y・Sさん
1才を過ぎた頃からずっと電車が大好きな息子が「鉄道部のある中学に行きたい」と受験を決めた時、その方が楽しい中学校生活が送れるだろうと家族中が賛成し塾通いが始まりました。
3年間大変だったと思いますが良いお友達、素敵な先生に恵まれいつも楽しそうに出かけ、話をしてくれたので支えるこちらも笑顔で見守ることができました。
お陰様で同志社中学とのご縁を頂き、念願の鉄道部への扉が開きました。電車への興味を中心に様々な事にアンテナを張り、附属校だからこそできるような学びをお友達と一緒に楽しめるかと思うと私までワクワクします。
必死で勉強した成基学園での経験がこれからの息子の力になってくれる事と思います。
本当にありがとうございました。
担任からのコメント
中井 美砂子

「なぁなぁ、今日みんなで漢字テスト満点とる日にしようやぁ!」T君のそんな明るい声掛けで、クラスメイトも皆でヤル気アップ!…というのが、1組のよくある光景でした。どうせやるなら楽しんでやろう!と、ゲームにしたり勝負にしたり工夫して頑張れるところ、そして自分で決めた目標やルールを遵守して、文字通り雨の日も風の日も自習室に通い詰めていた姿には頭が下がります。あなたほど真っすぐに、受験勉強を楽しみに変えてしまう人を見たことがありませんでしたよ。人知れず悩んだこともあったでしょう。少なからず悔しい思いもしたでしょう。それでも「自分で自分を裏切らない」という経験を積み重ねることで大きな自信をつけていくT君は、本当にかっこよかった。その自信はT君自身のチカラで掴み取った財産です。どうか中学生になってもあの日々を忘れずに、T君らしく輝いてくださいね。おめでとう!