
わたしの志は、
薬を研究する科学者になって、人の命を救うために世界で活やくすることです。
ぼくは、前から科学者になりたいと思っていたのですが、何の研究をするのか悩んでいました。そんなとき、かかっていた病気が、通っていた耳鼻科で処方してもらった薬で治ったことがきっかけで「薬を研究しよう!」と思い、志を立てました。ぼくは、この志に向かって、薬の実験を試行錯誤するがまん強さを、部活できたえていきたいと思います。そして、将来は、ウイルスに効き目がある薬も、開発していきたいです。
七転び八起き
ぼくが成基学園に通い始めたのは4年生の12月でした。入塾したのは、TAMに通っていたこともあり、なじみがあったからです。通い始めた頃は、学校の授業より難しい内容に驚き、周りと大きな差を感じていました。いつも、他の子がかしこく見えていて、テストで悪い点をとる度に落ち込んでいました。でも、5年生になり、塾の雰囲気にも慣れると、授業にもついていくことができるようになりました。5年生の終わりには、その時の6年生が先生に何度も質問に来ていたのを覚えています。そんな6年生を見て、すごいなあと、他人事のように思っていました。 自分もあんな6年生になれたらなあと思っていたのですが、いざ6年生になると、算数の成績は落ち、宿題も提出がおくれ、ピンチだらけになってしまいました。さらに、第1回公立中高一貫校模試ではE判定、算数のショートテストでは0点を取るなど、ぼくはまさに崖っぷちにいました。その度に受験をあきらめようとしました。しかし、自分の欠点を見つめ直すと、家でリラックスしてしまっている時間が多くあることに気づきました。すると、お母さんから「学校から直接塾に行き、授業終わりも22時まで復習してみたら?」と言われました。それをやってみると、自分が理解できていなかったところがどこなのか判明し、自然と質問に行くこともできるようになりました。それが功を奏し、洛北模試の1回目では前回とは違い、A判定をとることができました。でもまだ何かが足りない、と漠然と感じていましたが、それは、日曜進学教室(日進)で明らかになりました。得意だった教科の点にばらつきが生まれ、ベスト100に入らない教科が次々に出てきてしまいました。気づかない内に、基本の知識が抜け出していき、忘れてしまっていたのです。受験まであと1ヶ月、1週間、とどんどん日が近づいていく中で、ぼくに史上最大の壁が立ちはだかります。それは「不安」です。受験の1週間前には、体調不良もあり、「受かるわけない」「受けたって無駄だ」という気持ちにのまれてしまう日も出てきました。でも、そこで、先生からの励ましや、友達からの声かけのおかげで、なんとか気持ちを強く保つことができました。そして迎えた受験当日、先生たちにZOOMで「行ってきます」と言った後、落ちついて京都府立洛北高等学校附属中学校に向かいました。いつもなら、ふり返ってお母さんに手を振るのですが、ふり返らずに校舎に入りました。それほどの緊張がありましたが、むしろそれは、ぼくにとって心地よいものでした。今までやってきた全てをこの試験にぶつける。試験中は思っていたよりも鉛筆が進み、それもあって、試験が終わってからは、結果に自信を持って過ごすことができました。日がたつごとに、自信が大きなものになっていったのを覚えています。そして、合格。合格発表の日は、さすがに少し不安でした。でも「絶対大丈夫」と強く信じて、見に行きました。合格がわかったときは、とても嬉しかったです。「今までこのためにがんばってきたんだ」と思うと、もう一度うれしさがこみ上げてきました。ぼくが1番感謝したい人は、お母さんです。塾の送り迎えやお弁当があったから、元気になれたのだと思います。そして、塾の先生。落ちこみそうになったぼくを励まし続けてくださり、ありがとうございました。特に、受験本番1週間前壊れかけたぼくのメンタルを、立て直してくださったことで、試験に落ちついて臨めました。また、ぼくが、これから受験をする人たちに伝えたいことは「どんな時でも自信を持つべきだ」ということです。そうすることで、強い気持ちを持て「やりきった」と思えます。ぼくが受験本番から結果まで自信を持って過ごせたのは、これのおかげだと思っています。とは言っても、4年生のころからぼくが2年間という月日を経て、洛北高附中に受かることができたのは、たくさんの人の支えがあったからです。改めて、本当にありがとうございました。
保護者からのコメント
N・Yさん
知求館にお世話になった2年間の内、特に後半は息子にとって試練の連続で、何度も心が折れていました。その姿が可哀想で、中学受験という選択は間違いだったのでは、とも考えました。でも息子は心が折れてもその度に這い上がり立ち向かい、何とか志望校の受検日を迎えました。当日は朝からすっきりした様子で、朝食をとる様子をzoomで生中継し、先生に突っ込まれ、激励され、笑顔で家を出ることができました。問題が解けずパニックになっていないか、面接までの3時間の間に不安に襲われていないか、等々心配しましたが、受検を終えて校舎から出てきた息子は解放感に満ち溢れ、「1科目だけ自信無いけど他はできた!面接も多分大丈夫!待ち時間は爆睡して起きたら次の順番だった」と明るく報告してくれました。どうやら親の心配は杞憂で、いつの間にか息子は頼もしく成長していたようです。この経験は一生の糧となると思います。2年間ありがとうございました。
担任からのコメント
中田 克利
Kくんは、いつも明るく、積極的に授業に参加してくれていました。
そんなKくんが実は内心の不安を表に出さないようにしていたと気づくには時間がかかりました。
自分を勇気づけるためにあえて「前向き発言」をしていたことを知り、思い当たることが多くあります。そして、言葉だけではなく、自習と質問という成績を上げるために必要な努力も人一倍頑張っていきました。
そうした積み重ねがあって成績がともなうようになり、本番直前にわき出た不安にも打ち勝ち、自信を持って入試本番に臨めたのだと思います。
「何事にも前向きにチャレンジする」というKくんのあり方を貫いて、これからやってくる様々な試練を乗り越え、大きな志に向って成長していくことを祈っています。