京都市立堀川高等学校 | 諦めないこと【高校受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

京都市立堀川高等学校
(探究学科群)
合格-2014年度

諦めないこと

心はどこにあるのかな
自分っていったい誰だろう

これは、私の中学校の理科の先生が書かれた「理科を学ぶこと」という詩の一部です。この詩を読んだとき、自分の中にあったものが一気に流れ出ていくような、不思議な気持ちになりました。そして、涙が出てきました。生きるって深い!
宇宙って深い!! それは中学一年生の冬のことでした。そのときの感動を今でも鮮明に覚えています。

それから私は、その理科の先生によくお話をしていただくようになりました。昼休みになると、毎日先生のところに通いました。銀河の話や地球外生命体の話など、じっとしていられないほどおもしろく、興味深いお話ばかりでした。そして私は、宇宙についてもっと知り、将来の職業に活かしたいと思うようになりました。将来の夢なんてなかった私に、大きな夢ができました。
それからの私は、宇宙の本を読みあさる一方で、徐々に進路について考えるようになりました。宇宙について本格的に学ぶために、大学で研究室に入りたいと考えました。

成基学園に入塾したのは、中学三年生の〈春期講習会〉からでした。初めの説明のときに不安でいっぱいだった私に、
「君ならやってくれそう。なんか、そんな目をしている。」
と、N先生が言われました。ここでなら、私は夢を叶えることができる、と思い、入塾を決意しました。

私は、吹奏楽部で部長をしていました。京都の中では優秀な成績を収めているクラブだったので、私が中学三年生の年も関西大会に出場することになりました。出場が決まったときは嬉しくて仲間と涙を流しましたが、一方で不安になったのも事実でした。関西大会は八月末。それまで毎日毎日、練習が続きます。〈夏期講習会〉は夜だったので、なんとか参加できましたが、その他のオプション講座は受けることができませんでした。周りの友だちが朝から晩まで勉強しているときに、自分は部活ばかりしていることがとても不安でした。

幸い、〈Vもし〉の成績が良かったので、〈中3夏期学習合宿(夏期合宿)〉は石川会場に行くことができました。しかし、会場にいたのは私よりも頭の良い人たちばかりでした。部活しかしていない自分と、毎日勉強をしている人たちとの間には大きな壁があるように感じ、緊張のあまり、お腹が痛くなるほどでした。
それでも、二日目以降は慣れてきて、授業が楽しく感じられるようになりました。長時間の勉強もさほど苦ではなかったし、自習時間に質問をすれば丁寧に教えてくださる先生方や、周りで一生懸命勉強している仲間がいることが素晴らしく思えました。でも、そのときの私はまだ、受験の過酷さを分かっていませんでした。

私がそれを知ったのは、〈日曜進学教室(日進)〉のときでした。〈ウルトラコース〉に入れたのは良いものの、どんどん落ちていく成績に、私は自信をなくしていくばかりでした。毎日、学校から直接成基学園に通い、自習する日々。しかし、成績は思うように伸びませんでした。
〈日進〉から家に帰ってもショックでご飯が食べられず、ぼろぼろと泣き出す私に、両親は励ましの言葉をかけてくれました。そこからまた一週間必死に勉強するのですが、成績は伸びません。そんな私を支えてくれたのは両親だけでなく、成基の先生方、そして同じ京都市立堀川高等学校を目指すOくんとMくんでした。〈ウルトラコース〉は、松井山手教室からは私とOくんとMくんの三人だけだったので、〈日進〉の分からない問題をいつも二人に質問しました。質問を続けるうちに私は、「みんなで勉強している」と感じるようになりました。私は二人だけでなく、先生をつかまえては質問をしました。もう恥なんて捨てていました。とにかく合格したいという一心でした。
結局、〈日進〉では思うように成績が伸びませんでした。しかし、私は諦めませんでした。絶対に合格するんだ! と気持ちを強く持ち、赤本に取り組みました。毎日、学校から塾に通い自習をするスタイルを半年間続けているということが、自信になったのかもしれません。最後までノンストップで駆け抜けてやる! と全力で勉強しました。

そして迎えた受験。〈日進〉で慣れていたのか、私はとても落ち着いて問題を解くことができました。合格発表の日は、焦って電車を間違え、高校に着いたのは終了時刻ギリギリでした。ゆっくりと合格発表の掲示を見ました。自分の番号が印刷されているのを見つけたとき、もう人が少なくなった会場で、私は一人でしゃがみこんで泣きました。うれしさと驚きで、とにかく涙が溢れてきました。涙で滲んだ青空が、いつもより青く、そして澄んで見えました。

私を支えてくださったすべての人に感謝します。これからも自分のやりたいことを決して諦めずに困難に打ち勝っていき、夢を叶えます。

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