滋賀県立
守山高等学校（普通科）
合格-2016年度

夢が教えてくれたもの

僕の夢は、サッカー選手になって、世界中の人々を熱狂させることです。

サッカーのワールドカップでゴールが決まった瞬間、選手、監督、コーチ、スタジアムで観戦している人々、そして自分が熱狂しました。そのとき僕は、サッカーに人が生きる源のような、すごい力を感じました。いつか、自分がゴールを決めて世界中の人々を熱狂させたいと思ったのです。この夢を叶えるのはとても難しいことだと思いますが、諦めるつもりはありません。なぜなら、僕はゴールをどうしても決めたいからです。

そうやって決心してから、僕はいろいろな壁にぶつかりました。精神的な壁から肉体的な壁まで、たくさんありましたが、一番苦労したのは自分に甘えたくなる壁です。人間には精神的限界と肉体的限界があり、もう限界だと感じるのは精神的限界、しかし、肉体的限界はもっと先にあります。精神的限界を感じてやめてしまうと、それは自分に甘いということになります。しかし、精神的限界を越えてがんばる人は、今の自分を越えてどんどん成長できます。だから僕は、精神的限界でやめずに限界を越えてがんばるようにしています。諦めることは簡単ですが、諦めずに続けることはとても難しいことです。僕はこのことを、とてもよく知りました。

僕の中学生のときの夢は、サッカー部で全国大会に出場することだったので、勉強よりも部活のことで頭がいっぱいでした。部活が終わってからもサッカーの練習をしたり、トレーニングをしたりして、朝も早く起きてサッカーの練習をしていたので、勉強をする時間は学校と塾の時間しかありませんでした。学校で定期テストがある週は部活が休止されますが、僕はこの時間を使って、サッカーの練習をしていました。しかし、全く勉強をしていなかったわけではありません。テスト前勉強のときも提出物だけをやっていたわけではなく、しっかりわからないところは自分で違うワークの問題を解いていました。毎日サッカーの練習はしていましたが、体を休めるときに勉強したり、雨の日に勉強したりしていたので、時間を上手に使えていたのだと思います。

この生活は三年生になって変わります。三年生になると、周りの友だちが高校受験に向けてスタートを切っていました。塾でも授業が急に難しくなり、塾のみんながすごく勉強していて、僕はみんなにどんどん離されてしまうと思いました。でも三年生の夏には、部活で最後の大会があり、勉強も部活も一生懸命しないといけなくなり、大変な時期でした。そんなときに大切になったのは、一日のスケジュール管理でした。スケジュールを決めることで無駄な時間をなくし、一日を大切に過ごすことができました。

夏の大会が終わり、これからは受験勉強をする時期になりましたが、僕はまだサッカーのことで頭がいっぱいでした。中学で行けなかった全国大会に、高校で行くことが次の目標になったのです。入学したい高校は、サッカー部目当てで選びました。滋賀県には良い高校がなかったので、京都私学を中心に探しましたが見つかりませんでした。どこの学校に行くかを決めたのは、実は十二月頃になってからです。受験する高校を滋賀県立守山高等学校に決めるまで、とても長い時間がかかりました。それには、〈日曜進学教室（日進）〉が影響していました。

僕が成基学園で、一番思い出に残っているのは〈日進〉です。初めて〈日進〉を受けたときは、精神がボロボロになりました。昼の十二時から夜の七時までという長い時間に加えて、五教科のとても難しいテスト。〈日進〉が終わってもテストの復習があり、さらに偏差値で見ると守山高校はとても遠く感じました。守山高校が無理なら、どこに行けばいいのかわからなくなりました。でも、毎回、〈日進〉を嫌々でも受けて、復習をして、を繰り返すうちに偏差値はどんどん上がり、いつの間にか、守山高校の特色の合格レベルにまで上がっていました。僕は怖くなりました。勉強といっても、学校と塾の宿題と〈日進〉の復習しかしていなかったのに、偏差値が上がったので、〈日進〉ってすごいなと思いました。

〈日進〉が終わってからも、僕は〈日進〉の第一回から第十五回までを、もう一度復習しました。当時間違った問題が、復習したあとにはあたりまえのようにわかっていきました。最初、届かなかった守山高校に最後には届くようになりました。

僕は、特色で合格できませんでした。〈日進〉や〈Ｖもし〉の結果からは合格できると思っていましたが、定員の四十人の中には入れませんでした。僕は、とても悔しい思いをしました。そして僕はやけくそになって、一般入試で五百点満点を取ってやるという気持ちで猛勉強しました。ワークなどでわからない問題があるとものすごく悔しくなり、また猛勉強しました。この一ヵ月は、とても効いたと思います。

夢はありますか？ その夢に向かって、バカみたいに努力してください。